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人材育成のコツ|なりたい自分を視覚化して望ましい行動を促す

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人材育成のコツ|なりたい自分を視覚化して望ましい行動を促す

人材育成のコツ|なりたい自分を視覚化して望ましい行動を促す

2024/03/29

ある会社で1年前に入社した新卒4人のコーチングを入社6ケ月後から半年間に亘り私がコーチとなって行ない、つい先日にこの1年間の総括という意味で自分の成長について一人ずつ10分の持ち時間で社長も同席する中で発表をしてもらう機会がありました。4人とも学生から立派な社会人に成長し、2年目に向けての意欲も高かったのですが、ビジョンが描けている人とそうでない人が半々に分かれました。その違いとは何か、ビジョンを描くメリットは何かについてシェアします。

 

 

なりたい自分が見えている人の共通点

先にお伝えしたいのは、ビジョンが描けていないイコール意欲や能力が低いというわけではありません。誤解しないでくださいね。冒頭に書いた新卒4人のうち、入社の内定をもらう時点で配属先がほぼ決まっていたのが2人でした。あとの2人は管理部門の仕事と会社のHPリニューアルの仕事を担当し、入社1年後に配属先が決まるというものでした。配属先が決まっていた2人は入社時研修を4人で受けた後、配属先で先輩や上司にOJTで仕事を覚え、できるようになった仕事は任され、さらに他の仕事も覚えていくというごく一般的な育て方をされました。その結果、私とのコーチングがスタートする入社半年後には「自分がこうなりたい」というビジョンが描けるようになっていましたし、自分が会社の中あるいは所属する部署の中でどういう役割を果たしていく必要があるかも考えられるようになっていました。

 

一方、正式な配属は2年目という2人。便宜上管理部門に席を置き、先輩から仕事は与えられるものの、その仕事は一時的なもの、それをずっとやっていくわけではないという意識がありながらの業務。コーチングで感じられたのは、他の2人と比べて仕事や周りの人の動きなどを第三者の視点で見ていて、まるでカメラの焦点がぼやけているようでした。俯瞰して職場を見られるのも利点はあります。が、自分が何をしていきたいのかがわからなくなったり、やっている仕事についてもどこか他人事になりがちで、本当はもっとがんばれるはずが力を無意識にセーブしてしまっていたように私の目には映りました。そんな2人には入社半年後の時点だけでなく、1年経った現時点でもビジョンを描くことはできませんでした。

 

 

そもそもビジョンとは何か

なりたい自分を描くなどの「ビジョンを描く」のビジョンとは、見えるものではなく見たいものであり、未来を予測するのではなくて未来に対する意思です。そして、ゴールに到達したときの光景であり、自分の理想像をできるだけ具体的に描ければ描けるほど、ビジョンの実現度は高くなります。

 

では、絵や映像ではなく言語でもいいのか? 答えはノーです。言語よりも非言語、視覚の方がイメージしやすいです。スポーツ選手が練習や試合前にイメージトレーニングをしますが、脳内で理想のプレーを何度も何度も再生しているはずです。メジャーリーガーの大谷翔平選手は小さい頃から繰り返し「メジャーリーガーになって投打で大活躍しているシーン」を脳内で描いていたから、そのビジョンを実現することができたといって過言ではないでしょう。

 

 

ビジョンを描くことの効果

なりたい自分の姿が明確になっていればいるほど、現在の自分とのギャップを知ることができます。そうすると、どこを改善するか、何を身に付ければいいのかがわかります。冒頭のビジョンが描けている2人はどちらも「~さんみたいになりたい」「~さん(の役割)を目指したい」と自分と同じ部署の上司や先輩のことを言っていたのが印象的でした。自分が目指そうとするモデルが身近にいるのは、まるでマラソンのペースメーカーのように自分の前にいて言い方はふさわしくないかもしれませんが付いていく効率よくゴールに向けて走り続けられる感じに近いかもしれません。

 

その他の効果としては、ビジョン実現までのプロセス、道筋が見えコースアウトしたり自分がどこにいるのかを見失わないというのもあります。私の場合、コーチングや研修を行う際、その場面をイメージしながら相手との対話の雰囲気や研修の進め方といった戦略を立てますが、イメージしたときの自分がワクワクできるレベルにならなければ、何かが違うと思い再考します。また仕事以外にも趣味のフルマラソンの大会に出るときは、コースマップや高低差、エイドの場所・内容を必ずチェックします。そうすれば、安心して走ることができます。そろそろ登り坂が来るなとか、40㎞までがんばればラスト2㎞はきれいなお花を見ながら走れるとか、気持ちに余裕が出てきます。

 

 

ビジョンを描くことが苦手な人は

実は自分で目標を立てたりビジョンを描いてそれをモチベーションに努力する人は少なく、多くの人は目の前のことに追われがちです。それでも目の前のことに一生懸命取り組んだ結果、いつの間にかすごいことになっていたという人も割といるかもしれません。これは思考パターンの違いで、私は目標など何か目安になるものを設定するタイプですし、私の知り合いは上昇志向がなく目標を立てるタイプではありませんが、気が付いたら社長になっていたというケースもあります。

 

私は皆さんにビジョンを描くことを強制するつもりは全くありません。が、もし何かを変えたいと思うことがあれば、ビジョンを描いてみましょう。苦手な人はまず「明日をどう過ごすか?」をイメージしてみましょう。より具体的に描けると尚いいです。どんな服を着るか、どこへ行って、誰と会うか、何をするか、そんな簡単なことでいいんです。そしてイメージしたことを実際にやってみましょう。やってみてどうだったかも振り返ってみましょう。それが容易になってきたら、1週間後のビジョン、1か月後、3か月後、半年後、1年後…とスパンを延ばしていけば、5年後や10年後のビジョンも描けるようになるかもしれません。

 

冒頭のビジョンを描けている2名のうち1人はイラストを描くのが得意で、1年間の自分の成長のプレゼンの際、パワーポイントやワードを使わずにクレヨンで書いた絵をまるでピン芸人みたいに画用紙を2冊使って紙芝居スタイルで発表してくれました。今後の抱負についても描かれていてしっかり視覚化できていました。言語で考えるより思いのまま下手でもいいから落書きレベルで自由に描いてみたら、もしかしたらスラスラかけたりするかもしれません。

 

 

来週から新年度がスタートします。あなたが新年度でバンザイする瞬間があるとしたら、それはいつどこで誰とどんなことが起きてするのでしょうか?

 

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