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機能するチームに必要な5つの法則

機能するチームに必要な5つの法則

2022/06/17

 

あなたの会社には社員共通の目的がありますか?

そしてつい陥りがちなのが、目標を達成することがチームの目的にいつの間にかすり替わることです。自分の組織がチームであるかグループであるかの違いは、共通の目的があるかないかであり、目的がチーム全員が意識していることで、その目的に関連する情報にアクセスしやすくなるものです。

目標設定の法則

チームの目的を果たすのに大切なのがどのような目標を設定するかです。機能しているチームは、目標を適切に設定しています。

目標には3種類あり

1)意義目標ービジョンに近いもので、最終的に実現したい抽象的な状態や影響を示したもの

例えば「売上を倍に増やそう」と上から言われても、やる気は起こりません。ですが「売上を倍にして、3年後には社員も支店も増やし、ボーナスが今より倍出せるようにしよう」の方が、映像が浮かび考えるだけでワクワクします。

2)成果目標ーチームとして手に入れたい具体的な結果を示したもの

「売上を2倍にする」よりも具体的に「◯年度に◯千万円売り上げる」の方が伝わります。また数字があれば、プロセスの途中で、出遅れているのかいいペースで数字を伸ばしているかを評価し、対策を打つことができます。

3)行動目標ー具体的に取り組むべき行動の方向性を示したもの

成果目標を達成するには、どんな行動をいつ、どのくらい行う必要があるのかという具体的なアクションプランを明確にしなければ、アクションを起こすことはできません。客数を増やすのか客単価を増やすのかによっても取る行動が違います。

MBOとOKR

MBOはManagement By Objectivesの略で目標による管理のことで、世界的に有名な経営学者のピーター・ドラッカーが提唱した理論です。チームメンバーが自分で考え、目標設定が本人の動機づけにつながることを狙いとしたものです。目標設定期間は半年や1年が多いですが、昨今のビジネス環境は変化が速く、立てていた成果目標が機能しなくなることが懸念されます。

それを払しょくするのがOKRというObjectives and Key Resultsです。チームの成果目標と一緒に成果目標の先にあるチームの意義目標を設定するという考え方です。変化が著しく解決すべき課題(Key Results)が多い場合、トップダウンで取り組める理論であることから、今はこちらが主流になってきています。

人選の法則

On Boardingという言葉があるように「誰をバスの乗せるか」つまり「誰とやるか?」も非常に重要です。またチームの状況によっては「誰をバスから降ろすのか」も考える必要が出てきます。

あなたのチームはどのタイプ?

スポーツには個人競技と団体競技があります。さらに団体競技の中でも、競技の特性からチームのタイプが異なります。これはスポーツに限らず会社組織でも同様です。

<チームの4タイプ>
1)サッカー型=環境の変化が大きい×メンバーの連携度が高い
  →(例:アプリ開発チーム)

2)柔道団体戦型=環境の変化が大きい×メンバーの連携度が低い
  →(例:保険会社の営業チーム)

3)駅伝型=環境の変化が小さい×メンバーの連携度が低い
  →(例:工場の生産ライン)

4)野球型=環境の変化が小さい×メンバーの連携度が高い
  →(例:飲食店の店員)

今の時代のような環境の変化が大きいときは、変化に伴いメンバーを潔く入れ替えるのは大いにありです。また、メンバーの連携度が大きいチームは異なるタイプの能力・考え方を持ったメンバーを選び、連携度が小さければ似たタイプを集めた方がうまくいきます。

意思疎通の法則

メンバー同士の連携にはコミュニケーションが不可欠ですが、コミュニケーションのとり方は人それぞれ違うのと、コミュニケーションと一言で言っても報連相なのか共感や感情的なつながり、人としての関わりなど様々です。

本当は報連相は少ない方がよい

最高級のおもてなしを提供しているリッツ・カールトン ホテルは、スタッフに予めお客様をもてなすための予算をもらっていて、例えばお客様が大事なものをホテルに忘れて帰られた場合、届けるための新幹線代をスタッフの判断で使うことができます。もし稟議書で回したり、上司に確認を取っていたら、すぐ届けることはできません。これができるのは予めルールがあるからです。

メンバー同士の連携を効率的・効果的にするためには、どんなチームでも一定のルールを定めることが必要です。かと言って、ルールが細かすぎてもコミュニケーションコストが掛かりますのでほどほどに。

4つのコミュニケーションタイプ

コミュニケーションのタイプは、自己主張をするかしないか、感情を表に出すか出さないか で4つに分類できます。全タイプともそれぞれ良い点もあれば悪い点もあります。議論を活性化したり、プロジェクトで継続的に活動するチームであれば、異なるタイプでチーム編成すれば、それぞれ補い合いつつそれぞれの持ち味を発揮することができます。先述の人選の法則でもコミュニケーションタイプを活用するといいでしょう。

心理的安全性を作り出す

チーム内では何を言っても大丈夫という安心感が不可欠です。安全・安心の場でなければ、ミッションよりも人間関係(自分の身を守ること)に意識が向いてしまいます。

<心理的安全性を損なうNGワード>
「こんなことも知らないのか」
 →無知だと思われる不安

「こんなこともできないのか」
 →無能だと思われる不安

「今の言う意味あった?」
 →邪魔だと思われる不安

「それは絶対違うでしょ」
 →批判的だと思られる不安

ハラスメントに該当される文言でなくても、チームに貢献したいと思っている人ほど言葉に敏感になりやすいので、何でも話せる関係になったとしてもメンバーを敬う、思いやる言い方を心がけましょう。そして、仕事の話だけでなくお互いのことを知るスモールトークも仕事の合間に交わしましょう。

意思決定の法則

チームが目的を果たす過程で意思決定をしなければならない局面が大小あります。意思決定の方法は、主に「リーダーの独断」「多数決」「合議」ですが、果たしてのどの方法がベストなのでしょうか?

リーダーの独断はメンバーの納得度が低くなり、合議は意思決定に時間がかかるというリスクを伴います。ここではリーダーの独断による意思決定についてシェアします。

正しい独断はチームを幸せにする

独断という言葉にあなたはどんなイメージを持っていますか?

独断と聞くと、誰の意見も聞かずに自分の考えに固執しているように思う人もいるかもしれません。が、そうとは限りません。正しく独断を行っているリーダーは、日ごろからメンバーやチーム外から情報収集したりコミュニケーションを図り、いろんな視点・視座・視野から総合的に判断しているはずです。

A案かB案かの二者択一で迷ったときは、時間をかけて悩むよりも迅速に意思決定した方がよく、その分実行のための時間を稼ぐことができます。選んだ案がうまくいくか否かは、意思決定そのものよりも意思決定後に着実に実行するかどうかに掛かっています。

ソフトバンクの孫さんは意思決定時にファーストチェス理論を用いています。その理論とは「5秒で考えた手と30分かけて考えた手では、実際のところ86%が同じ手であることから、5秒で考えた手で意思決定する方が良いという考え方」です。

独断には影響力が影響される

メンバーがリーダーの意思決定に賛同し、実行するかどうかは「どのような意思決定なのか?」だけでなく「誰が意思決定をしたのか?」にも影響を受けます。影響力があるかないかの決め手は5つあります。

<影響力の5つの源泉>
1)専門性:メンバーに「すごい」と思われる技術や知識を持っていること
2)返報性:メンバーに「ありがたい」と思われる支援や関与をしていること
3)魅了性:メンバーに「すてき」と思われる魅力を有していること
4)厳格性:メンバーに「こわい」と思われる規律や威厳を持っていること
5)一貫性:メンバーに「ぶれない」と思われる方針や態度を持っていること
※『影響力の武器』から抜粋

エンゲージメントの法則

チームに必要なのはモチベーション以上にエンゲージメントです。エンゲージメントとは婚約、つまり「チームとメンバーの結びつき」であり、チームに貢献しようとするモチベーションをエンゲージメントと捉えることができます。

エンゲージメントを高めるための4P

例えば、就職先を決める場面
1)Philosophy(理念・方針)
  →(例:全国チェーンになるのではなく、地域限定でオリジナリティを発揮する)

2)Profession(活動・成長)
  →(例:役割分担型ではなく自己完結型でいろんな業務を経験できる)

3)People(人材・風土)
  →(例:地元の先輩たちがいる)

4)Privilege(待遇・特権)
  →(例:定年まで地元で働ける、実家から車で通える)


人によって理念を重視する人もいれば、待遇を重視する人もいます。チームのエンゲージメント総量が大きい方が成果が出やすくなりますが、そうなるためにはそのチームが4Pのうちどれか1つ突出した魅力を持っていることです。例えば、ディズニーは「夢の国」という理念・方針が魅力的で、多くの人がそこに共感しキャストとして働いていますし、エンゲージメントが高いことは容易に想像できます。

エンゲージメントを生み出す方程式

エンゲージメント = 報酬・目標の魅力 × 達成可能性 × 危機感

つまり、「やりたい」と「やれる」と「やるべき」の掛け合わせです。「やるべき」は「やりたい」とやや矛盾するように思うかもしれませんが、ピンチの時こそ力を発揮できるように、危機感はチームの結束力も高めますし、チームだから乗り切りやすくなるはずです。

前述のエンゲージメントを高める4Pのうち3つ(理念への共感、仕事のやりがい、仲間とのつながり)は感情報酬です。今の時代の流れとしては人は物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求める傾向がありますので、感情報酬で動けるチーム作りを意識しましょう。



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