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提案と要望|対話のきっかけ

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提案と要望|対話のきっかけ

提案と要望|対話のきっかけ

2024/11/12

私が生業にしているコーチング業。コーチングはコンサルティング同様、特定の資格がなくても仕事をすることができます。しかし私はコーチングを仕事にしようと思った起業当初からコーチングのトレーニングを受け、(一財)生涯学習開発財団認定コーチ、そしてその上級資格の認定プロフェッショナルコーチを取得し活動し続けています。この資格は国際コーチ連盟が認定しているプログラムであり、2年毎の更新には定められた時間数以上のコーチング実績やコーチングの講座受講実績が条件です。それだけコーチングというのは一旦学んだら習得できたというものではなく、常に進化し学び続けるとともにコーチとしてのあり方を軌道修正しながらブラッシュアップをしていく必要があるということです。

 

それらのことを知っていながら、この2年は仕事の量・質が高まりどうしても自社よりクライアント優先になり、クライアントにコーチングを行うことは常にしている一方、コーチングを学ぶ機会をなかなか作れずあっという間に更新の案内がメールで届く時期になってしまいました。あと2か月で受講単位を満たすにはテーマを選ぶことはできず今申し込めるものに限定されてしまうのですが、私がコーチングを学び始めた当初苦手としていたスキルを2時間のオンライン講座で最近学ぶ機会がありました。その中で私があらためて学びを得たことをシェアさせていただきます。

 

 

コーチングスキル「提案と要望」とは

私がコーチングを最初に学んだ頃から20年近く経っており、「提案と要望」についての定義・解釈が若干変化していました。

 

●提案する

「クライアントに行動を決定するための新しい視点やアイデアを提供すること」

 ↓

「新しい視点を手に入れ選択肢を広げるためのヒントを提供すること」

 

●要望する

「望んでいることをストレートに相手に伝えること」

 ↓

「目的達成のために協力を要請していくこと」

 

コーチングを学んだことのない人にすれば、提案でも要望でもそう変わらないでしょと思うでしょう。でも今回の受講参加者だった私のようなプロコーチや社内コーチは、提案はできるが要望することが苦手という声が何度もありました。

 

 

なぜ強く要望するのを躊躇するのか

今回新たな大きな学びとなったのが、要望しても相手に拒絶されたときのダメージ(セルフイメージとのギャップなど)があるということでした。実体験ではそれどころかクライアントに要望したら命令されたと思われたのか気を悪くしたのか、その後契約が終了したことがありました。これは私のコーチとしての経験不足による相手との関係性やコミュニケーションの取り方が未熟だったこともあるかもしれませんが。。。

 

それだけ相手に「こうしてほしい」と要望することは会話のキャッチボールをこじらせるリスクも潜んでおり、コーチはためらいながらもクライアントのためだと肝に銘じて要望しているわけです。

 

私自身の気づきとしては、私からクライアントに「こうしてほしい」と伝え、それを取り入れてもらったもののうまくいかない場合を懸念することです。実際はそういうことは起こっていないのでただの心配のし過ぎで、自分もクライアントのことも信じることに尽きます。

 

 

提案と要望を再定義する

提案はディスカッションのきっかけ

コーチでなくとも組織で仕事をしている人は業務改善やパフォーマンスアップに提案する機会がよくあると思います。でも組織・チームによっては提案しづらいケースもあります。提案すれば「じゃあ、やってごらん」と自分に跳ね返ってきて仕事が増えたり、「上司に提案するのは10年早いんだよ」なんて言われることもあるかもしれません。でもそこからなぜそうなのか?どうしてそう思うのか?と議論や対話を始められるようになります。まさに提案は視点の違いや感じ方の違いをすり合わせするトリガーポイントとなります。

 

要望はお願いごと

クライアントにこれまであまり試したことがなく、相手の可能性を開き、無意識に作ってる枠の外に相手を連れていくことが本人にとっては必要であり、そうしてほしいという思いやコーチからのお願いごとが要望と講師から教授されました。たしかに信頼関係がある身近な人にはお願いごとをよく言うものです。そうでなければ、生きて行くために必要な協力は得られませんから。

 

 

中学生アスリートを支援する母親への要望事例

最近私が目標達成に必要な要望をした例をご紹介します。個人競技のスポーツをしている中学生のメンタルコーチをしていますが、そのスポーツの特性から練習には親が帯同する必要があり、その場合母親はマネージャー兼コーチのように子どもに指導する傾向があります。それがいい場合もあれば、時にデメリットになることもあります。子どもをコーチングしながらもコーチングの日程調整の際にお母さまから近況報告を伺うこともあり、何度かそれを交わすうちに「何のためにお子さんはこのスポーツをしているのか?」と疑問に感じるようになりました。また、子どもが試合で結果を出さないと「どうしていつもそうなの?」とネガティブな感情も発し、母親の感情と子どもの感情がシンクロしていることも見えてきました。

 

あまりにも母子が一体化しすぎていてこのままではまずいと感じ、ある時お母さまにそれを伝えました。すると「それってどういう意味ですか?」とピンとこなかったようですが、「お子さんのことを信じて見守りましょう」とお願いしました。それが直接影響したかは定かではありませんが、その後の大事な大会の本番前にはお母さまは子どもに「楽しんで」と声をかけ、その言葉によってリラックスしてパフォーマンスをすることができ、いい結果を出すことができたようです。

 

 

NHK朝ドラ『虎に翼』の主人公のように相手の言動に対して「はて?」と思うことがあったら、議論し提案や要望をしてみると相手に新たな視点や捉え方を提供することができるのではないでしょうか。​​​​

 

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