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内省支援|なかなか望ましい行動が続かない人へのコーチング

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内省支援|なかなか望ましい行動が続かない人へのコーチング

内省支援|なかなか望ましい行動が続かない人へのコーチング

2025/02/07

「馬を水飲み場へ連れていくことはできるが、馬が水を飲もうとしなければ水を飲ませることはできない」

 

この言葉を部下を持つ方にお話することがあるのですが、コーチである私もそれを実感することがあります。会社を経営する3人の社長さんと共通のテーマでコーチングを半年かけて行う機会がありました。お2人は元々そのテーマに関心を持ち、自己流のやり方でやっていたものの、あまり成果が上がらなかったタイミングでのコーチングだったということもあり、行動変容と合わせて結果として数字に表れました。が、もう1人の社長さん(Aさん)は望ましい行動がなかなか習慣化できず、経過も芳しくありませんでした。コーチの私としては毎月手を変え品を変えじゃないですが、内発的動機づけとなるものは何なのかをワークシートを基に一緒に考えたり、目標設定を変えたり、習慣化できない行動を一緒に行なったりとAさんのペースに合わせて伴走しました。

 

Aさんの言い分は「やらなきゃいけないことはわかってるんだけど、やってみてもプラスの感情が湧いてこないんだよね」「田中さんが毎日LINEで厳しい言葉を送ってくれないと…」。20年間コーチングをしてきてそういうことを言ってきた人はおらず、内心「子どもみたい…(苦笑)」と思いつつ、毎日のLINEで行動が変わるならとそれも試しました。結果は言うまでもありません。さらに奥の手だと思って提案したのが「目標を達成したときのご褒美を用意しましょうか?」と外発的動機づけですが、反応が薄かったので使いませんでした。
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私自身が個人事業主であるものの代表を務め、やりたいことだけでなくやらなければならないことを自ら律してやっており、会社の社長さんであれば当然仕事でコミットしたことはやれているはず。でもやれていないとなれば、そもそも論でコーチングのテーマはやりたいことでもないし、やらなければならないことでもないのでは。そう思い「本当はどう思っているんですか?」と尋ねたら、「そうかもしれない」と返答がありましたが、このコーチング、このテーマから降りようとはしなかったので、期限まで残り2か月をあきらめずに伴走した次第です。

 

私が手を変え品を変えでやっていたうちの1つ、内省支援の方法についてご紹介します。

 

 

成長実感 

人の成長過程で有効なのが、客観的な成長の事実よりも自分自身で成長していることを認識する主観的な成長実感と言われています。成長実感が新たな成長に向けた行動を促し、結果として人は持続的に成長していくということです。

 

では、どうしたら自分が成長できているかを認識できるか?

 

それは他者からの内省支援を受けていればいるほど成長実感が高くなる傾向があり、人は仕事ができるようになったからといって成長を実感できるわけではなく、内省したとき、つまり、他者からフィードバックをもらったり、じっくりと自身の行動や考えを振り返る機会をもったときに、成長実感を手にすることができるようです。

(中原淳氏『リフレクティブ・マネジャー 一流はつねに内省する』より)

 

 

自己効力感

「君ならできる」という言葉。ほめて育てるタイプの私の元上司がたまに口にしていたこの言葉は、自己効力感を上げる言語的説得というものです。自己効力感は、カナダの心理学者アルバート・バンデューラによって提唱されたもので、自分に対する信頼感や有能感のことです。

 

ある課題を与えられたときに、自己効力感の高い人は「よし、やってみよう」と思うことができ、その後の行動につながります。一方、自己効力感の低い人は「その課題は自分にはできないかもしれない」と尻込みをする傾向があり、その後の行動にはつながらないこととなります。なので、尻込みしている部下に対して、達成可能性を言語で繰り返し説得すること、「あなたならできるよ」と伝えることで小さな一歩を踏み出せたりします。

 

 

達成目標と学習目標

ルーティンワークが中心の時代はアメとムチ(報酬と処罰)による動機づけが効き目がありましたが、21世紀になってからの創造性を要する行動な仕事が中心の時代はそれが機能しなくなり、内面から出てくる「やる気」を引き出すことと「目標」によって動機づけをする必要があります。

(ダニエル・ピンク『モチベーション3.0 持続するやる気をいかに引き出すか』より)

 

目標には「達成目標」と「学習目標」の2種類があります。

 

例えば、トラックドライバーを目指す人の

・トラックの運転免許をとる → 達成目標

・2トントラックで1ルートを任せられるようになる →学習目標

 

心理学者キャロル・ドゥエックの実験によると、ある課題を与えたところ、達成目標を与えたグループよりも学習目標を与えたグループの方が好成績を収め、それだけでなく、学習目標を与えたグループの方がより長く努力し、複数の解決策を試行したようです。

 

 

部下を成長させようとするのであれば、これらの内発的動機づけや内省支援をうまく取り入れてみてはいかがでしょうか。

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