登山で知った「死ぬ気でやる」の意味
2024/09/17
私は今年の夏に5回登山をする機会がありました。7月に北アルプス南に位置する乗鞍岳(剣ヶ峰)、8月にもう一度乗鞍岳、さらに2泊3日で富士山、それと中央アルプスの木曽駒ケ岳、そして9月に北アルプスの西穂高岳です。富士山は何度か登ったことがありますし、6合目と山頂の2回小屋に泊まるというゆとりのある行程でしたが、最後の西穂高岳は今まで経験した日帰り登山とはレベルが違うものでした。そんな西穂高岳を歩きながらわかったのが「死ぬ気でやる」という意味でした。
毎年一緒に山を登る仲間との登山。私はマラソンのオフシーズンに年2,3回ほど山登りをする程度ですが、一緒に行く仲間は冬山も登ったりする山好き。そんな山好きからは山登りに誘われる際は、行き先を告げられ私はいつも言われるがまま便乗するスタイルで、この間も「9月は西穂高岳ね」と誘われてOKをしました。ただ、今回違ったのは「ヘルメットを用意して」という一言。まあ、最近は富士山もヘルメットを装備して登っている人もいるくらいだから…と思ったものの、いったいどんなところを登るんだろうか?と頭をよぎりながらも、仕事の忙しさで西穂高岳がどんな山なのかを調べることなく、ただヘルメットは用意しないといけないと思い、アマゾンで慌ててネット注文しました。
名古屋を夜中の2時過ぎに出発し、新穂高ロープウェイ(第2)に着いたのが6時半頃で7時始発のロープウェイで西穂高口へ。最初は緑の中を歩き、とても気持ちよくいつもと変わらない登山を楽しんで前に進みました。開けたところに出ると目指す先と登山道が見え、遠いし高いなあという感じはしたものの想定内です。山の景色を楽しみながら登ろうとその先が楽しみになっていました。
しかし道が細く岩場が多くなり、ヘルメットを被ることに。岩山をロッククライミングのようによじ登ったり下りたり、おまけに道幅が人の肩幅程度のところ、左右見れば崖という道なき道を何度も歩いて進まないと目指す山頂にはたどり着けません。少しでもバランスを崩したら滑落するという場は「こんな怖い所を登るの~」と心の声が口から思わず漏れるほどで、ヘルメットが必要とはこういうことだったのかとようやく気付いた次第でした。「遺書を書いておけばよかった」と思うほどの心境にもなりました。
今回、山へ行く2,3日前に膝を痛めたり、仕事が忙しく一日山へ行くよりも仕事をした方がいいのではと思ったりもしましたし、気が滅入るようなこともこの夏はいろいろあり、山へ行くのが楽しみ♪という気分ではありませんでした。けれど、自分一人ではなかなか行かない山でこれを逃すと行けないような気がしましたし、山へ行くことで何か気持ちが変わったりするのも期待して予定通り行く決心をしました。
マラソンの時もそうですが、目の前のことに集中しながらも集中すると無になり、そこから何か今まで思いも寄らなかった考えが降りてくることがあります。今回は「死ぬ気でやる」という言葉が浮かんできました。バランスを崩したり気を緩めるといつ滑落してもおかしくない場所、死を意識せざるを得ない状況において、何が何でも無事に生きて帰ろうとする気持ち、何が何でもやり遂げようという強い気持ち「必死にやる」ということが今まで使っていたものとはレベル感が全く次元が違うことに西穂高岳を前にして気づきました。私は正念場で本当に死ぬ気でやってきたのか?、必死にやってきたのか?と。
仲間の声掛けや手助けをもらい、無事仲間と西穂高岳を登頂することができましたし、復路も誰一人ケガなく戻ることができました。西穂高岳を登り切った達成感と死ぬ気でやる意味をあらためて考えることができた登山となりました。私はいま仕事で必死にやらなければならない大きな山に挑んでいるところですが、生きて帰るという強い気持ちを持ってやり続ければゴールにたどり着ける。そう自分に言い聞かせています。
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