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健康経営|他の経営課題の改善・解決へ ⑤パーパス経営

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健康経営|他の経営課題の改善・解決へ ⑤パーパス経営

健康経営|他の経営課題の改善・解決へ ⑤パーパス経営

2023/12/08

企業の社会的責任が問われるようになり、存在意義(パーパス)を掲げ、中長期的な成長を目指す企業が増えています。不確実な社会の中、パーパスという根源を見失わないことが長期的な企業価値を形成する上で必要不可欠です。従業員をはじめとするステークホルダーに対しての積極的な対話・発信を通じて、ステークホルダー全体がパーパスを理解・共感し、パーパスが戦略的意思決定やアクションに組み込まれているような組織体系を確立することが重要です。

 

パーパス経営のはじまり

かつてアメリカを中心に企業の存在意義は株主のために企業の利益と株価を最大化することにあると考えられていました。しかし、株主第一主義的な思想を批判する意見も一部にはあり、1980年代中ごろにエドワード・フリーマンが「ステークホルダー理論」を提唱し、全ての理解関係者(マルチステークホルダー)への価値提供が企業の長期的成長につながることを明示しました。この理論を契機に、マルチステークホルダーに目を向ける動きが生じるようになりました。2000年には、ミレニアム開発目標(MDGs)が国連ミレニアム・サミットに参加した189の国によって採択されました。極度の貧困や飢餓撲滅など2015年までに国際社会で達成されるべき8つの目標が掲げられました。また、2015年にはポスト2015年開発目標として「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(SDGs)が採択され舞いs多。MDGsの策定では現時点を起点にフォアキャスティングのアプローチが採択されましたが、SDGsの策定ではあるべき姿から現在なすべきことを考えるバックキャスティングのアプローチが採られています。同時にSDGsは民間企業や個人も含めたすべての国と人々が、目標達成に向けた計画実行の当事者であると位置づけられています。SDGsが策定されたことに寄り、持続可能な社会の実現のために企業が社会的責任を有することが世界的な共通認識になったと考えられます。

 

企業の社会的責任が問われるようになったことを受けて、より良い環境、住みやすい社会の実現に向けた存在意義(パーパス)を掲げ、中長期的な成長を目指す欧米企業が増え始めました。2019年にはアップル社やウォルマート社をはじめ米国の多くの主要企業が加盟する経済団体であるビジネスラウンドテーブルが「企業の目的に関する声明」を発表し、従来の株主第一主義から脱却し従業員や取引先、顧客なども含めたステークホルダー資本主義に転換する方針を示しました。これからの企業は、財務パフォーマンスや企業価値向上への注力から、魅力的なパーパスを掲げながら社会の公器として、サステナブルな社会実現の貢献への進化が求められています。

 

 

パーパス経営の実現と浸透

1)パーパス経営の実現

パーパス経営実現の例として、最上位の階層に位置するパーパスから根底にあるバリューまで、階層を下るたびに未来のあるべき姿から現在の目指す姿にバックキャスティングされるストーリーを描くことが必要であると考えられています。

①企業の存在意義を示すパーパスを定める

②目指すべき経営の方向性を示すビジョンを描く

③ビジョン実現のために自社のマテリアリティ(重要課題)を特定する

④課題解決のために何を社会に提供してミッション(行動計画)を定める

⑤ミッションを具体的なストラテジー(長期戦略)に落とし込む

⑥ストラテジー実現のために同じバリュー(価値観)を共有する

 

サステナブルな成長のためには、パーパス経営に向けてビジョン、ミッション、バリューを統合的に捉えて、重要課題の解決を通じた強靭なビジネスモデルを構築することが肝要です。そのためには、人と組織とカルチャーが統合的に連動する必要があると考えられます。

 

 

2)パーパス経営の浸透

オックスフォード大学やUCバークレーなどの学術界、機関投資家、コンサルティングファームなどからなるEPIは2020年にパーパスを実行に移すためのSCOREというフレームワークを提示しています。SCOREは5つの英語の頭文字を取ったものです。

 

<SCOREフレームワーク>

Simplify パーパスをシンブルで説得力のあるものにする

Connect パーパスを戦略と結びつける

Own  自社のパーパスを組織全体で共有する

Reword パーパスのある行動にインセンティブ付けをする

Exemplify 生きたパーパスを浸透させる

 

ステークホルダー全体がパーパスの意図や意味を正確に解釈できるように、シンプルかつ完全に説明できているものを作成する必要があると記されています。同時に、適切な構造、管理システム、プロセスを導入し、パーパスが戦略的意思決定やアクションに組み込まれるような組織体系を確立し浸透させることはパーパスをアクションやアウトカムにつなげることになるという記載もあります。

 

パーパス経営を実践する上で、重要なステークホルダーの一翼を担う従業員との積極的な対話と発信は前向きに検討すべき課題の1つです。英国では、2018年にコーポレートガバナンス・コードが改訂され、従業員エンゲージメントについて新たに記載が加わりました。具体的には、企業が従業員とエンゲージメントを行うに際し、

①従業員の中から指名された取締役の招聘

②正式な従業員諮問委員会の設置

③従業員との対話を担当する非業務執行取締役の設置

のうちいずれか、またはこれらを組み合わせて実践することを求めています。

 

従業員とのエンゲージメントは、従業員のモチベーションおよび生産性の向上に働きかけ、中長期的な企業価値の向上につながり、パーパス経営の土台となるバリューを形成する上で重要な役割を担います。

 

 

健康経営もパーパス経営を実現していくための1つの戦略ですし、どんな戦略を遂行していくにしてもトップからの発信だけではなく、従業員との双方向の対話が不可欠です。経営戦略の実現や社内のコミュニケーション促進は、健康経営の支援以上に弊社が最も長くそして一番ニーズの高いサービスですので、何をどうやってしたらいいかわからないとお困りの経営者や管理者の方はお気軽にご相談ください。

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