人材育成｜自己基盤を整える　～自己認識を高める～

自己基盤を整えることは、どんな環境でも強くたくましく成長しきれいに花を咲かせるために欠かせません。それは遠回りで時間がかかる場合もあるかもしれませんが、長い目で見たらできるだけ早いうちに自己基盤を整えた方が後々壁にぶち当たったとしても、自分自身でブレイクスルーすることが可能になります。

 

前回は自己基盤のうち、身軽になるアプローチをご紹介しましたが、今回は自己認識を高める方法です。

 

 

自分を知り成長の種を見つける

例えば、新入社員研修で入社全員をひとくくりにして同じやり方で同じことをさせることがよくありますが、人は一人一人個性があり向き不向きや適性があります。同じことをさせるのは職務上致し方ないとしても、やり方をその社員に合ったやり方を一緒に考え活かし伸ばす方が本人自ら進んでやっていこうという気になります。しかしながら、社員自身が自分の強みや個性に気づいていないことが多いため、それを認識することが必要です。

 

①価値を知る

価値とはその人がなぜかわからないけれど惹かれたり求めるものであり、何かを選択する際の判断基準となっているものです。例えば、ゴルフ好きのサークルがあるとします。そのサークルに入っている人たちはなぜそのサークルに入っているのかというと、Aさんは同じ趣味の人とつながることに価値を感じます。Bさんはこのサークルに入ることで上手な人に教えてもらえて技術を高めることに価値を感じます。Cさんは和気あいあいの雰囲気で楽しくコースを回れることに価値を感じます。このように同じサークルに入っている人でも人によって魅力に感じるポイントが異なるということです。いまあなたが置かれている状況や環境が自分の価値にマッチしていれば、無理して頑張ろうとしなくてもイキイキとしているでしょうし、逆に自分の価値と不一致であれば自分らしさを発揮できず力を十分に出せていないと考えられます。

 

よって、自分が持っている価値とは何なのかを知り、それが満たされていないのであれば、満たせる方法を考えていくことが望ましいです。

 

余談ですが、私の価値は「学ぶ」「成長する」「支援する」「到達する」の４つです。これらから「自分が学びながら成長することでクライアントのゴールの到達を支援する」という行動軸が明確になりました。

 

 

②強みを見つける

ここで言う強みとは、能力やスキルではなくその人の思考・行動パターンのことを指します。

 

・力を発揮しやすいと考えられる個人の思考や行動の延長線上にある能力

・自然にできたこと、頑張らなくても容易にやれること

・潜在能力の傾向

 

例えば、私は中１から大学まで陸上部に所属し、現在もマラソンを趣味に個人競技を楽しんでいますが、個人競技が故に自己管理能力が高まったのかもしれませんが、学生時代に1人でバックパッカーで海外へ行ったり、1人で起業したり、1人で遠くへ走りに行ったりと躊躇することなくやってきました。私はそれが当たり前だったので何とも思っていませんでしたが、コーチングの師匠から「田中さんってひとり力高いよね」とフィードバックされました。その言葉で自分の強みに気づけました。

 

このように本人にとっては当たり前の行動パターンなので、強みとは気づけないものです。なので周りの人が見つけてあげるのも１つです。

 

＜強みを見つける方法＞

・相手をよく観察し、繰り返し現れるその人の思考や行動の癖やパターンを見つける

・自由な時間に何をしているか

・特定のシチュエーション（初対面や飲み会、ミーティングなど）でどんな行動を取っているか

・意欲的な行動をとっている場面を観察する

・その人が力を発揮している状況や事柄に注目する

　　例）ひとりorグループ　０→1or1→2　安定or変化　長期or短期　企画or実行　リーダーor№２　など

 

 

③コミュニケーションタイプ

前述の強みは他者とコミュニケーションをとっている時に、その言動や態度のものとなっている考え方が表れます。よって、相手がどのコミュニケーションタイプかを知ることもおすすめです。

 

コミュニケーションタイプは上の図の通り、４つのタイプに分かれます。
このタイプ分けはコミュニケーションスキルを高めたり、相手のコミュニケーションの取り方に合わせられるようコミュニケーションスタイルのバリエーションを増やせるように活用することが多いものです。が、自己主張の大小や感情表出の大小はタイプごとにある思考に基づいてのものですから、コミュニケーションタイプを知るイコール思考・行動パターンを知るであり、自分のことはもちろん相手のことを知るのにも使うことができます。

 

＜タイプ別の思考・行動パターン＞

・コントローラー：競争心が強い、何事も完全にしないと気が済まない　⇒　短い時間にできるだけ多くのことをしようとする

・プロモーター：規則や慣習にとらわれない、好奇心旺盛　⇒　枠にとらわれずいろんなことにチャレンジをする

・サポーター：調和を重んじる、感情に基づいて判断する　⇒　周りのことをよく見、相手の役に立とうと気遣いや気配りをする

・アナライザー：主観より客観性を重んじ、冷静に物事を考える　⇒　情報収集と分析をし、計画を立てて物事を遂行する

 

 

 

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