管理者の役割|部下の不調を察知するアクティブリスニング
2023/01/27
部下を持つ上司は部下の仕事の進捗を管理するだけではなく、メンタルヘルスマネジメントの観点から言えば、部下の心身の不調のサインにできるだけ早く気づき、対応することも役割の1つです。そのために職場でのあいさつやちょっとした声掛けといった普段の何気ないコミュニケーションを用はなくともとることが望ましいです。
アクティブリスニング
能動的傾聴のことをアクティブリスニングといいます。私たちは話し手が能動的、聞き手が受動的(受け身)と無意識に捉えているかと思います。だから相手に話を聞いてもらうためには、話し手が相手に伝わるようにプレゼンテーションの質を高めなければならないとスピーチに磨きをかけたりします。コミュニケーションの主体は聞き手であるにもかかわらず、聴く能力、傾聴力を鍛えることをおろそかにしています。例えば、作業中のパソコンの画面を見ながら部下の話を聞いている状態、これは聴く能力をフルで使っているとは言えません。逆に言えば、他のことをしながら話を聞くことができてしまう、でも実際は聞いているつもりになっているということです。アクティブリスニングはこれとは真逆の傾聴です。
話の聞き方には5つのレベルがある
日頃の部下もしくは後輩とのコミュニケーションを思い浮かべてください。あなたは相手の話をどうやって聞いているかを下記から選んでみてください。
<話の聞き方のレベル>
・レベル1「無視する」
・レベル2「聞いているフリして聞く」
・レベル3「選択して聞く」
・レベル4「注意して聴く」
・レベル5「注意しながら共感して聴く」
レベル1は論外ですが、上司側は無視しているつもりがなくても部下がそう感じることがありますので、会話のドッジボールではなくキャッチボールを心がけましょう。レベル2は聞いているつもりになっている聞き方、適当に相づちを打っている聞き方でこれが一番多いかと思います。これより少しマシなのがレベル3の自分にとって都合のいいことや興味・関心のある話は聞くレベルです。ここまでが音・耳だけで聞く受け身の聞き方であり、聴く能力を全く使っていない状態です。
レベル4と5はレベル3までの自己都合で聞くのとは異なる他者理解のスタンスです。レベル4は相手のことを注意しながら音(言語)だけでなく相手の話す表情・態度・姿勢、さらには目には見えない相手の内面といった非言語までを五感・全身を使って聴き取ろうする、まさに能動的な聴き方です。それと合わせて相手の話に関心を寄せ、相手の気持ちになり共感を示しながら聴くのがレベル5です。
部下を持つ人はレベル4以上の話の聞き方ができるようになっていただきたいです。これができれば、部下の体調や様子がおかしいことを一早く察知でき、メンタルヘルス不調の早めの対応だけでなく離職防止にも有効です。
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