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社員のウェルビーイングにつながる人材育成

社員のウェルビーイングにつながる人材育成

2022/05/26

 

人材育成は大きく2つに分類することができます。1つはある技術や知識を身につける「スキル」を高めるもの、もう1つはそれらと合わせて思考や行動で解決していく「適応力」を高めるものです。「適応力」は時代や環境の変化だけでなく周りとの関係性も含まれ、それを高めることによって組織の生産性が高まるだけではなく、社員のウェルビーイング(心身の健康と人間関係が良好な状態)にもつながるものです。

人生100年時代の到来で働き方がどう変わっていくか

「人生100年時代」という言葉をあちこちで見聞きするようになりました。長年勤めた会社を60歳を過ぎて退職し、その後再雇用もしくは再就職し働いている姿を見ていると、これからの時代は本当にそんな時代なんだと複雑な気持ちになる人が少なくないのではないでしょうか。というのも、昭和生まれの人は「60歳になったら定年退職し、老後はのんびり過ごす」というビジョンとまでは言わないものの、そういうものだと思って就職しました。だから、とくに会社勤めの人は「60歳定年」というゴールがあったから頑張り続けることができたと思います。

しかしながら、今は「いったい幾つまで働かなくてはならないんだろうか?」「貯金がいくらないと働き続けないといけないんだろうか?」という見えないゴールと不安を抱えながら、目の前の仕事に「残業ゼロ」を目指して働いているのが実情で、メンタルも肉体もボロボロになってもおかしくありません。そうならないためには「人生100年時代」とともに考え方をシフトし、今までとは違う働き方や学び方を取り入れていくのが健全です。

長期化する職業人生

日本人の平均寿命(2020年)は女性が世界1位の87.74歳、男性は2位の81.64歳です。今後90歳以上生きる人が増えることが予測されています。年金の財源不足と働き手の不足もあり、長い人生を金銭面で支えるためにも、長い職業人生を送るのに必要な健康はもちろんのこと、短距離走ではなくフルマラソンのようにペース配分をしながらも働ける柔軟な働き方やより多くのキャリアの道筋を持てる体制を企業側が構築し、社員側も自らどうしていきたいのかを考えながら自己投資することが求められます。

テクノロジーの進化

長寿化と同じように進化しているのはコロナ禍で急加速しましたテクノロジーです。定型的でプログラム化が可能な表計算やパターン認識(例:チェス、囲碁)はAIに超えられましたが、今や翻訳、音声認識、運転などもAIに超えられようとしています。

そうなると「世の中はロボットにあふれ、働く場所がなくなるのでは?」と心配する人もいるでしょう。しかし、AIに代替できない仕事もあります。それは、人間らしい活動を行う能力を要する仕事です。例えば、人とのコミュニケーション、ケアや思いやりが必要な仕事、組織を束ねるマネジメント、リーダーシップ、創造的活動がそうです。またこれらの能力は特定の仕事だけに活かせるものではなく、汎用性がありどんな会社でも必要とされる能力です。

3ステージからマルチステージへ

冒頭に記したように、私たちは仕事で定年を迎えた後、働かずに退職金と年金で老後の生活を送るのという3つのステージが当たり前だと思っていました。

<人生の3ステージ>
第1ステージ:フルタイムで教育を受ける段階
第2ステージ:フルタイムで仕事に携わる段階
第3ステージ:フルタイムで引退生活を送る段階

60歳まであくせく働くのはまっぴらごめんと、50代半ばで早期リタイアしプライベートを謳歌する人も私の周りにもいた位、働くことに対する考え方もその当時と今とでは違ってきているように思います。

<マルチステージ>
長寿化しているこれからは、マルチステージというのが当たり前になるだろうとアンドリュー・スコットの『LIFE SHIFT2』に書かれています。マルチステージのイメージは、仕事をしながら新たな教育を受けたり、一旦仕事を引退した後、再び働いたり学んだりするようなものです。何歳から何歳まではこれだけをするという人生ではなく、長い人生だからこそその人その人のライフプラン(人生のストーリー)にマッチした年齢に捉われない働き方・学び方・生き方です。

これからの人材育成のあり方

今後はさらに職業人生が長くなり70代どころか80代でも働くのが当たり前になりますし、そうなると定年後だけでなく働き盛り世代(ミドル世代と言われる30代から50代)の働き方も従来より休暇をとりながら(例:週休3日制、時短勤務)ムリせずライフワークバランスをとりながら働くようになるはずです。

また、ジェンダーレスの時代でもあり、性別に関係なく育児休暇や介護休暇、または休職・退職を取ることがより多くなることから、1つの会社に留まることなくフリーランスや非正規雇用、あるいはWワークも含め流動性のあるいろんな働き方が当たり前となるでしょう。

ということから、人材育成は会社が一方的に研修を用意するのではなく、社員が学びたいものを自分で選んで受講できるものにしていく方が能動的で受講の効果が得られやすいです。

人間的スキルを磨く

米のアップル社の上級副社長が「テクノロジーが進歩すればするほど、人と人との結びつきという基本に立ち戻ることの重要性が増す」と言うように、特に大きな成果を上げているマネジャーは専門分野に関する能力が高いだけでなく、以下の能力も長けているようです。

<部下の能力を引き出す人の共通点>
・よきコーチである
・他の人たちの力を引き出すのが上手である
・チーム全体の心身の状態に関心を払える
・コミュニケーションに長け、聞き上手である
・明確なビジョンと戦略を持っている

これらはまさにAIではできない能力である人間的スキルです。それとは別に、人の脳内には「探索システム」という生理的回路があり、新しい情報に接したり、難しい課題に取り組んでいるときにそのシステムが活性化します。そういった刺激を受けると、モチベーションが高まるそうです。AIが導き出せない答えのない問いの答えを考え、新しい行動を起こし、経験を学びに変えるという学習スタイルが人材育成に求められます。また、それが何歳になっても古い考え方に固執せず、変化に対応していける力も身に付くようになります。

社員のパーパスやニーズを重視する

長寿化により長く働くとなれば、
・それほど無理してがんばらなくてもできること【得意なこと】
・下手の横好きと言うように楽しんでできること【好きなこと】
・人生の目的や自分が大事にしたいを実現できること【大事なこと】
が1つでも多くある仕事を働き手は求めていくようになるでしょう。

つまり、働く本人がその会社の仕事に価値を感じるか(パーパス経営)、あるいは自分の仕事を通じて得たいものが得られているかがより重要になってきます。ただ生活のためにやりたくない仕事や意義を感じられない仕事を我慢してやる時代は終わりました。働くことが幸せ、ウェルビーイングにつながる人材育成は一方的に与えるのではなく、本人のニーズと会社の期待がマッチし、人間的スキルも高まるものを導入してみてはいかがでしょうか。

人間的スキルを磨く1on1の人材育成

コーチングサプリは、いま取り組んでいることや課題を自責で捉え自ら行動を起こし目標達成するプロセスを通じた人材育成を行っています。マニュアル化できない個別の成長課題や自己基盤(人間的スキル)の強化にはコーチングを試してみてはいかがでしょうか。

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