健康経営|事例紹介_ラジオ体操の思わぬ効果
2025/01/31
今日は1月31日。2025年の12分の1に差し掛かりました。「ようやくひと月経った」と感じる人もいれば「もうひと月経った」と感じる人もいるでしょう。あなたはどちらですか?
あるアメリカの調査によれば、年明け早々に1年の抱負(例:今年はこれをやりたい、今年はこれを毎日続ける)を掲げても、1月の第2週になれば8割の人がその抱負を忘れ、2月の第2週になれば8割の人はその抱負をあきらめてしまうそうです。しかも初心を忘れずにやると決めたことを1年やり続けられる人はわずか6%しかいないらしく、行動変容がいかに難しいかを表しています。
さて、今回はある中小企業の社長さん(A社長)をコーチングしている事例をご紹介します。
経営者と従業員の健康への取り組み
A社長は若い頃スポーツをしていたのに、社会人になってからスポーツから離れ、60歳代半ばに差し掛かろうとしていたころに「あと10年働きたい。でもいまの身体では難しい」と思うようになりました。A社長の言葉を借りれば「健康貯金を食いつぶしたから、これからは健康貯金を少しずつ貯めていきたい」という思い。それでまずは社長自身が体力をつけようと自転車通勤を始めたり、ウォーキング、スローペースのジョギングをやり始めるようになりました。また、メタボ体型を気にし、今まで社内でお菓子を食べることが多かったのをナッツ3個に変えたり、残業が多く夕食時間が遅めだったのを意識するようになりました。
次にA社長は従業員の健康づくりも考えるようになりました。というのもデスクワークが主の会社で、ほとんど歩かないという社員が多いというのと、平均年齢が50歳であり、体調を崩しやすい人が多いとのこと。「社内で簡単にできる運動は?」と聞かれ、健康経営に取り組んでいる会社に多いのが「ラジオ体操」であることを紹介したら、早速昼休みに実践するようにしました。さらに「歩くことを意識するにはどうしたらいいか?」と相談を受け、「歩数計(万歩計など)で毎日どれだけ歩いたかを計測してみては?」と提案したところ、1個数百円程度の万歩計を従業員に配って行うことになりました。
従業員の中には障がい者がいることから、「ゴルフみたいにハンディキャンプを設けては?」とアドバイスをしたら、「なるほど」とすぐさまこれも取り入れられました。
運動促進の思わぬ効果
「ラジオ体操」と「ウォーキング」の2つの運動による健康づくりを3か月ほど前から徐々に実践した結果、A社長も驚きの思わぬ効果がありました。効果がとくにあったのが「ラジオ体操」で、女性社員同士がそれまで仲が悪く社内の雰囲気がよくなかったのが、女性社員同士の会話が増え、職場の雰囲気がよくなったということ。さらに、職場のデスクでそのまま昼食を食べる人が多い会社で、昼食のニオイが気になってお互いにほんとはニオイがきついものは食べてほしくないというモヤモヤした空気があったところ、ラジオ体操をするようになってからなんとなく場が和むようになり、ニオイが気にならなくなったということです。
これは私の想像ですが、仕事にゆとりがないのか社内の人間関係があまりよくなく、言いたいことが言えず、相手のすること(ニオイも)が何もかも嫌悪感を抱いていたのが、「ラジオ体操」という仕事ではないがみんなが同時に行なうラフな時間が時間的、精神的なゆとりをつくり、何気ない会話が自然と取れるようになったことで、ギクシャクしていた関係が改善されたように思います。
「ラジオ体操」はデスクワークなど同じ体勢をとっていると肩こりや腰痛を引き起こし慢性疲労につながることから、健康づくりにおすすめですが、みんなと一緒に同じことをするという点で職場の人間関係や雰囲気も良好にする、つまり身体の血行だけでなく社内のコミュニケーションの流れを循環にします。2025年、まだ何も始めていないという職場はだまされたと思ってやってみてはいかがでしょう。
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