健康経営|職場の熱中症予防対策と応急手当
2024/07/26
毎日暑い日が続いています。梅雨明け後ほぼ毎日猛暑日になり、ニュースでも‘熱中症対策’‘熱中症警戒アラート’という言葉を耳にします。私は真夏に行なわれるウルトラマラソン(フルマラソンより長い距離を走る)に数年出ていた時期があり、日常生活においては暑さには強いタイプです。そんな私がウルトラマラソンで2日間炎天下でトータル135㎞を走り切りゴールした後は人生初の熱中症になってしまいました。そのときに熱中症を甘く見てはいけないと痛感しました。
体温と同じくらいかそれ以上の気温が今後も続くことが予想されており、またテレビなどで「エアコンをつけて寝ましょう」「エアコンの温度は下げるように」と呼び掛けているおかげで躊躇なくエアコンをつけれるようになり、事務所・オフィスで仕事をしている人は快適に仕事ができていると思います。一方、屋外で仕事をしている人は職場ぐるみで熱中症予防にとどまらず熱中症と思われる症状が発生した際の初期対応・応急処置が重要です。
いつもと違うと思ったら熱中症かも
まず大事なのが暑いところで単独で作業させないことです。一人では倒れても誰も気づくことができず手遅れになります。そして、あれっ?何かおかしい(下記の例)と思ったら体調を確認することです。
・イライラしている、フラフラしている
・ボーッとしている
・なんとなく体調が悪い
・すぐに疲れる
・汗のかき方がおかしい(汗が止まらない、汗が出ない)
これらの状態は暑い日に限らず疲れているときやちょっと体調が悪いときにもなることがあるため、つい見過ごしてしまいますので楽観せず休むようにし、さらに以下の症状があれば直ちに対処しましょう。
熱中症の主な症状と対処
熱中症とは、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温の調節ができなくなり、身体の機能をが損なわれた状態のことです。
1)軽症
<症状>・手足のしびれや脱力
・気分が悪い、ボーッとする
・筋肉のこむら返り
・めまい、立ちくらみ
<対処>涼しい場所で安静にし、水分補給や体を冷やす
2)中等症
<症状>・頭がガンガンする(頭痛)
・吐き気がする又は吐く
・体がだるい(倦怠感)
・意識がなんとなくおかしい
<対処>医療機関で受診
3)重症
<症状>・意識がない
・体がひきつける(けいれん)
・真っすぐに歩けない、走れない
・呼びかけに対する返事がおかしい
<対処>救急車を呼び、到着まで積極的に冷却
(出展:環境省2024年5月)
熱中症が疑われる人に対し、
・呼びかけに応えることができるか? →NOの場合は救急車!
・水分を自力で摂取できるか? →NOの場合は医療機関へ受診
・水分や塩分の摂取によって症状がよくなったか? →NOの場合は医療機関へ受診
というフローになります。
体を冷やすポイント
熱中症が疑われる人がいた場合、飲めるようであれば水分をこまめに摂らせるのに合わせて、
・涼しい場所に移動
・服をゆるめる
・体を冷やす
をしましょう。
体を冷やすのは、首の周り、脇の下、太もものつけ根 いわゆるリンパ節付近です。風邪などで高熱が出た際に下げるときに体を冷やす箇所と同じです。
作業場の環境がハードな仕事、熱中症患者が多い建設業、製造業、運送業の場合は作業着を脱がせて水かけで急速冷却をするのもおすすめです。これはスポーツ界では一般的な身体冷却法です。
熱中症の原因と発生しやすい職場の条件
1)蒸し暑い環境
・高温多湿で無風の屋外作業
・空調設備のない屋内での作業
・工作機械等が密集している工場内
・炎天下・照り返しのある場所
2)身体負荷の高い作業
・身体全体の筋力を使う作業
・長時間にわたる作業
・自己判断で休憩が取れない作業
・飲料を摂取しづらい作業
3)体調が良くない
・二日酔い
・寝不足
・下痢(脱水症状)
・持病(糖尿病、心臓病など)
職場であらかじめ休憩場所や休憩時間など管理体制を夏用に整備し、予防対策グッズを配布するなど予防と誰が熱中症になっても対応できるよう組織的に健康管理をしていくようにしたいものです。
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