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【おすすめ本】恐れのない組織|駒澤大学駅伝部の3冠達成のわけ

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【おすすめ本】恐れのない組織|駒澤大学駅伝部の3冠達成のわけ

【おすすめ本】恐れのない組織|駒澤大学駅伝部の3冠達成のわけ

2023/01/11

2023年もお正月が明け、土日と成人の日の三連休が終わり、ようやく仕事が本格始動、通常運転という会社が多いのではないでしょうか。

 

皆さま、年末年始休暇はエネルギーチャージされ、いいスタートを切っていることと思いますが、私は読みたくて半年前に図書館に予約してちょうど順番が回ってきた『恐れのない組織』という本を読みつつ、とくに1/2、3は主人とテレビで大学箱根駅伝を観戦して過ごしました。一見、この本と駅伝は関係がなさそうですが、心理的安全性というキーワードで大いに関係があることから、ご紹介いたします。

 

恐れのない組織とは

著者のエイミー・C・エドモンドソン(ハーバード・ビジネス・スクール教授)によれば、心理的安全性とは「支援を求めたりミスを認めたりして対人関係のリスクをとっても、公式・非公式問わず制裁を受けるような結果にならないと信じられること」とあります。つまり、組織の存在目的や目指す目標を達成するために、建設的な対立を厭わず率直に発言できる関係性や組織風土であり、それができている組織はまさに恐れのない組織ということと言えます。心理的安全性によくある誤解として、アットホームな会社で立場関係なく和気あいあいの仲のよい組織があります。私が過去にコーチングしたある会社の1つがまさにそんな組織でした。しかし、その会社組織は目標が共有されず、トップダウンで従業員は上司に言われたことしかしないどころか、問題のある行動を見ても仲が悪くなることを懸念し注意をしないという悪しきコミュニケーション文化がありました。つまり、心理的安全性とは居心地がいいか悪いかという次元の話ではないということであり、恐れのない組織には失敗をしたり恥ずかしい思いをしても、それがミッションを果たすためだったり、新たなことや困難なことに挑戦する際のことであれば、大いに歓迎するという学習促進の考え方が土台としてあります。

 

心理的安全性とパフォーマンスの関係

心理的安全性もエドモンドソンが提唱し、Googleが実証実験でチームの生産性向上の最重要要素と位置づけた概念ですが、ただ心理的安全性が高ければいいというものではなく、それプラス(ストレッチ目標と言える)業績基準が高ければチームのパフォーマンスを最大化することができるというものです。逆に心理的安全性が低ければ、チームは無気力になるか不安になり能力が発揮されずに終わってしまいます。だからこそ、Googleは心理的安全性を重要視しています。

 

駒澤大学 大八木監督がシフトした対話型指導

今年2023年の大学箱根駅伝は強豪校の1つである駒澤大学が2年ぶり8度目の総合優勝を果たし、さらに全日本大学駅伝と出雲駅伝の3冠を達成し、大八木監督は有終の美を飾り勇退しました。2015年に青山学院大学が初優勝してからは青学の時代になり、元営業マンで選手にもマスコミにも気さくな原晋監督率いる青学が注目され、今大会も優勝候補でした。しかし、有力選手のピ―キングがうまくいかず選手の入れ替えなどで往路から順位を落とし、駒澤大学がぶっちぎりの往路・復路の完全優勝で終わりました。一見、ライバルの青学の失速で駒澤は棚ぼたのように見受けられますが、他の2つの駅伝で優勝しただけあって個々の走力とチーム力とも持っている力が発揮できてこその完全優勝であり、仮に青学がベストメンバーで臨んだとしても結果は同じだったのではないでしょうか。

実は駒澤大学は2021年にも優勝し、青学の連覇を食い止めましたが、その優勝は13年ぶりでした。駒澤にとっては長かった苦難の時期であり、その期間は山の神と呼ばれた柏原竜二さんがいた東洋大学の時代、そして現在マラソンランナーであり箱根駅伝で同じく山の神と呼ばれた神野大地さんがいた青学の時代でした。それ以前に何度も優勝した実績のある大八木監督は2015年ごろから今までの自分のやり方に限界を感じるようになったそうです。「厳しく言っても、練習を見ていて動きがよくならない。活気がないと感じるようになった」と。大八木監督と言えば「男だろ!」の叱咤激励の言葉が有名であり、監督のマネジメントスタイルを表す言葉でもあるように、指示命令型で選手だけでなくコーチに対しても意見を聞くことはなかったようでした。要は心理的安全性がなく、選手たちは怒られないための練習をしていたと想像できます。

 

人は本気になれば何歳でも変われる

優勝できるチームにするために大八木監督が実践したのが、選手の目線まで下りていって対話型に舵を切ったことです。恐怖や不安で人を動かす方法ではなく、選手と双方向で話をし、最良の方法を一緒に考え、選手本人が自らやろうとすることを支援する方法でありコーチング型マネジメントスタイルです。以前は険しい表情で怖い印象の監督でしたが、最近の写真を見ると笑っているものが多く、コミュニケーションの取り方が間違いなく変わったことが見受けられます。現在64歳の大八木監督で過去に実績を残している人でさえも、コミュニケーションの取り方やマネジメントスタイルを変えることができた成功例です。

 

大学駅伝の場合、大会に優勝することがチームの目標であり監督にとってはミッションでありとてもわかりやすく、またできたかどうかも客観的評価がしやすいものです。一方、会社組織、とくに中小企業の場合は社内外に明確にし共有したり、それについて従業員と話し合う会社は少ないものです。従業員の動きがよくないとか活気がないと感じている経営者やリーダーの方は、まずは自分がそうさせているとしたらそれは何かを分析したり、他者からフィードバックをもらってみてはいかがでしょうか。

 

 

コーチングサプリは組織の心理的安全性を醸成する対話型コミュニケーションを促進するお手伝いをします。

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