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人材育成するなら目標設定が肝心

人材育成するなら目標設定が肝心

2022/04/06


何かを始めるとき目標を立てて取り組む人もいれば、そうでない人もいるかと思います。また、目標を立てても目標を達成できない人もいれば、目標を立てなくても何かを始めようとしたときの目的を果たせた人もいます。このように何かを成し遂げようとする際、目標は必ず必要なものではありません。しかし、意識して行動しないと成し遂げられないようなものであり、また達成しなければならないことであれば目標管理が必要です。今回は目標管理の土台となる目標設定のポイントをご紹介します。

目標とは

そもそも目標とは何でしょう。目標と聞いてどんなことを連想しますか?

「ノルマ」「果たすべきライン」「責任を負う」「プレッシャー」などあまりいいイメージを持っていない人の方が多いような気がします。それは、子どもの頃、親や先生から「ここまでがんばったら欲しいものを買ってあげる」あるいは「これができなかったら日曜日のお出かけやお預け」など自分がやりたくないことを無理強いされ、アメとムチでやらされたという経験を一度や二度しているからだと思います。

しかし、本当の目標とは本人が自らやりたいと思うこと(目的)に対して掲げるものであり、目標達成に必要な行動が促進されるものです。なので、望ましい行動が起こらない目標は目標とは言えません。

ゴール達成に必要な要素

会社組織でよくあることですが、目的を果たすために目標を設定したはずなのに、いつの間にか目標を達成することが目的になってしまいがちです。ゴールという最終目的地に到達するために多くは継続性、習慣化が必要でそれにはモチベーションをキープし行動を促す要素をセットで用意しておく必要があります。

目的

ある事を成し遂げようと目指す事柄、使命、ミッションです。これがあることでくじけそうになっても原点に立ち返ることができ、望ましい行動を選択肢の幅を広げて考えることができます。

ビジョン

将来のありたい姿を描いたものであり、ゴールに到達したときに見える光景であったり、ゴールに到達することで手にすることができると思われる副産物です。目標は数字で表しますが、ビジョンは映像であり、その映像が具体的に描くことができ、イメージするだけでワクワクするものであった方がいいです。

目標

目的を達成するために設けた通過地点であり、ゴール達成に必要なマイルストーンです。例えば、中期五か年計画。5年後のゴールだけを設定しても、それはおそらく絵に描いた餅に過ぎません。逆算してそのために1年後、2年後…はどうなっているといいのかという目安を設定すれば、1年取り組めばそこまでできそうだといういいイメージを持つことができます。

いきなり5年後のエベレストを目指そうと言われてもピンときませんが、そのためにまずこの1年で富士山登頂を目指そうと言われれば、だったらできるかもとやる気になるのと同じです。

夢にはファンタジーとドリームの2つがあります。ここで言う夢はドリームのことです。将来実現させたいと心の中に思い描いている願いです。でもゴールより現実と乖離が大きい理想像です。ただ、ゴールに到達している頃には夢にしか思えなかったことが現実味を帯びているかもしれません。

ゴールは最終目的地という意味ですが、そこで終わりかというとそうではありません。ゴールのその先(夢)があると意外とゴールはそれほど難しく感じなかったりするものです。

目標を立てる際の関連要素

目標は数字と述べましたが、どの数字(例えば売上高なのか利益なのか)に焦点を当てるのか、数値はどうするのかを考えるにはさまざまな視点から考える必要があります。

会社・チームのOKR

OKRとは、Objectives and Key Results の頭文字をとった言葉であり、目標とそのカギとなる成果指標の集まりのことです。

個人事業主なら個人の目標で十分ですが、会社組織であれば会社の目標>チームの目標>個人の目標という構図になります。案外、中小企業だと会社の目標やチームの目標が社員に浸透させていないのに、社員に結果を出すことを求めるケースがあります。この場合、社員が結果を出せなくて当然です。

逆に社員は「私はホームランが打てるからこのままでいい」というスタンスではいけません。チームにホームランバッターがいても、勝てなければ意味がありません。全員野球をするという会社の方針、チームの方針があるとしたら、「どうしたら私もチームの勝ちに貢献できるか?」と自分が求められる役割・期待を踏まえて、成長課題を見つけ取り組むことが大事です。

身につけるもの

ゴールを達成するのに備えなくてはいけないものの1つが能力やスキル、知識です。例えば、初めて山登りする人は山道を登り続ける脚力だったり、山登りに必要な服装や携行品を知って準備する必要があります。

行動

目標を達成するためのアクションです。山登りに必要な脚力が備わっていないのであれば、日常生活でエスカレーターではなく階段を使って鍛えたり、1日1万歩を目指して歩くといったことです。

考え方

先述した全員野球の例がまさにそうです。自分さえよければいいという考え方ではなく会社・チームあるいは顧客のためにという考え方だったり、山登りの場合なら一緒に行く人たちと楽しめるように明るく元気にという考え方です。企業には理念や社是、あるいはバリューというものがあり、人として自社の社員としてどうあるべきかを明確にしているところもあるように、考え方は結果を出すプロセスにとくに欠かせないものです。これがしっかりあれば、自然と望ましい行動を誘発するでしょう。

目標達成の過程やコーチングする際、部下あるいはクライアントが停滞ぎみと感じられたときはこの3つに欠けているものはないかを一緒に考えてみるといいでしょう。

・身につけるもの to have
・行動  to do
・考え方 to be
がバランスよく備わっているか

目標には2種類あり

①結果目標:ゴールまでの途中にある目安、マイルストーンとなる結果目標です。
②行動目標:結果目標を達成するのに必要な行動をどのくらい行うかの目標。成果目標とも言います。

山登りの場合、富士山登頂が結果目標。近くの山を2回登る、毎日マンションの5階にある自宅を階段で昇り降りするというのが行動目標です。①だけでは望ましい行動が起きませんので、必ず①と②をセットに目標設定しましょう。

効果的なSMART目標

目標を達成しやすくするための目標設定のポイントが5つあります。その5つの英語の頭文字からSMART目標と呼びます。

Specific 具体的:何をどうしたいのかが明確になっている
Measurable 計測可能:成果を評価することが可能であり、達成したときに目に見える結果が出る
Agreed 合意がある:予め関係者が同意や納得している
Realistic 現実的:頑張れば実現可能な設定
Timed 期限付き:達成に至るまでの時間枠を決めている



弊社では目標の立て方から目標による管理の仕方をはじめとするコーチング(人をゴールへ導く手法)を行っていますので、コーチングを受けたい方やコーチングを身につけたい方はお気軽にお問合せください。

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